「学生にも環境にも優しい」世田谷キャンパス新1号館
2011年12月、本学世田谷キャンパスの新1号館の南側棟が完成した。新1号館の建設工事はⅠ期とⅡ期とに分かれており、このたびⅠ期(延べ床面積で約半分弱の南側棟工事)が終了した。この工事は世田谷キャンパスリニューアル計画に基づくもので、14号館、図書館、2006年の建築学科棟、2009年の生体医工学科棟のリニューアルに次ぐものだ。
新1号館は地下1階、地上4階建てで、教室、研究室や会議室、学生支援センター、健康管理センター(医務室)などを含む複合施設となる。
コンセプトは「学生本位」。とことん学生の立場に立って利便性や快適性を追求したという。学生サービスに関わる窓口を全て1階にまとめ総合インフォメーション化し、各フロアには学生が自由に使えるラウンジを設ける。
また建物のあらゆる場所に環境に配慮したシステムを導入し、環境配慮型の複合施設となった。全ての工事が終了すると、教室が大中小合わせて49室、階段4か所、エレベーター4基、トイレは各フロア2か所設置される。また、大学は地域の避難拠点にもなるため、トイレは障害者用・ベビーベッドも完備の多目的トイレがあり、停電になったときにも対応できるよう、1階のトイレのみタンクを通さず水を流す仕組みになっている。
約半分が完成した現段階では、4階は事務関係や学長室等、3階は教室とリテラシー学群の研究室、また講師室になる予定だという。2階は無線LAN配備のPC教室、学生部長室に、1階は学生支援センター、キャリア支援センター、入試広報課、警備室、健康管理センター(医務室)、カウンセラー室・相談室、非常勤講師室、ミーティングルームなどに使われる。またエントランス部には液晶モニター付きのシャトルバス待合所もあり、屋根に設置された太陽光発電の様子が映しだされる。防音設備の整った地下1階では、楽器の使用もできる教室、水や電気や空調を管理する施設管理室、サーバー室などがある。地下1階は、音響と快適さを考えて、天井の高さを地上階と比べて約50㌢㍍高く造られている。
工学系のキャンパスらしさが光る仕組みがいくつかある。まずは天井に張り巡らされている配線コードや配管がむき出しになっていることだ。これは、覆うよりもメンテナンスがし易いということと、目に見える状態にすることで学生の勉強になるという考えからだ。また医務室内の空調ダクト内部には紫外線ランプが取り付けてあり、光触媒の効果で殺菌・脱臭ができるという。
環境配慮のためのシステムもたくさんある。建物内の照明はすべてLEDライトが使用されており、トイレは人感センサー搭載のため、無駄がない。そして吹き抜けの天窓を利用した採光システム。教室の廊下側の壁がガラスなので教室内まで光を採り込むことができる。また各部屋の窓に取り付けられているライトシェルフ(庇)によって反射の原理で内側に光を取り込み、窓側の照明を消すこともできる。窓枠の下側には自然通風システムがあり、外から風をとりこみ吹き抜けから出すことにより、一年のうち四か月はエアコン等の空調設備を使用せずに生活できるとされている。そして一風変わっているのが西側の窓の外側と内側両方にあるブラインドだ。通常内側にしかないが、外側にブラインドを付けることにより西日による熱を通さず、日差しは確保できるという。さらに南側の外壁で壁面緑化を行うことで、熱を吸収しヒートアイランドを防止している。Ⅱ期の工事終了後には屋上にも緑化がなされる予定だ。また地下のドライエリアも、外からの光と風を採り込むために造られている。そして屋上に設置されているソーラーパネル。Ⅰ期、Ⅱ期それぞれ20㌔㍗の発電能力を持つものが取り付けられるので最大で40㌔㍗の発電が可能だという。発電された電力は新1号館内で使用され、省エネ対策に寄与される。発電電力は1階エントランスの液晶パネルで随時確認することが可能だ。
この新1号館は1月10日、冬期休業明け授業開始日からの利用となるが、1月は学年末試験もあり、新教室では混乱を招きかねないので教室の使用は来年度からになる予定だ。主に現在1、6、7、8号館で行われている授業の教室として来年度以降使用される見通しだ。
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